ゼムクリップ、サイズ、アレンジアイデア、ITOYAサイン

ゼムクリップは

こんにちは、文具屋のおやじ ノボタンです。

仕事をされている方なら、デスクの上や引き出しの中におそらく一つは有るゼムクリップ。

ちっちゃな物ですが、無いと困ります。

ホッチキスで留めるほどでも無いし、目玉クリップで挟む分量でも無い、そんな時に出番が回って来る文房具です。

バラバラになりやすい書類などを分類整理したり、仮止めするのに必需品ですよね。

 

そのゼムクリップ、いつくらいから有るのでしょうか また、誰が発明したのでしょう?

今日は、その「ゼムクリップ」の話しです。

 

発明者は誰?

ゼムクリップの発明者は誰なのか、はっきりした事は分かっていませんが、1899年にアメリカのウィリアム・ミドルブックがクリップを造る機械の特許を取っているそうです。

また「ゼム」という名前は、イギリスのクシン&デニソンという会社が使用したブランド名から来ているといたとか。

またイギリスのゼム・マニファクチュアリング・カンパニー社がクリップを作る機械の特許を取得し、この会社の商品がゼムクリップと呼ばれていた、と言う説もあります。

色々調べていても良く分りません。

 

大きさ、形

大きさはほとんどのメーカーが、小(23~25)、大(27~29)、特大(34)、ジャンボ(49~50)ですが、この他にミニ(14)も有ります(数字はmm)。

どのメーカーも”中” と言うのは無いんです。

 

挟める紙の枚数は大体、小で10枚、大で20枚、特大で25枚、ジャンボで30枚くらいです。

 

材質は普通は鉄ですが、錆に強いステンレスゼムクリップも有ります。

ただ、私今までに錆びたゼムクリップは見た事が無いです。

 

形はほとんどが長円形ですが、一方は丸く、片方が四角になった物も有ります。

そして片方は四角で、反対側が尖がった形の金色のゼムクリップもあります。

(これはVクリップ三角ゼムとも言います)

どんな形であれ、紙を挟む、と言うのは同じです。

どのゼムクリップも細い針金(?)で出来ていますが、なかなか強靭ですし紙を挟むのに本当に良く出来た形だと思います。

発明者が誰なのか分かっていませんが、この形を考えた人は凄い!です。

この形に落ち着くのに、あれやこれやと紆余曲折が有ったのでしょうか?

 

おもしろゼムクリップ

ゼムクリップはかつては事務用の楕円形(?)のシルバー色の物ばかりで、せいぜいカラーゼムクリップが有るくらいでしたが、今や、イヌ、ネコ、動物、さかな、ハートや音楽のト音記号、星、自転車、他、様々な形をデザインした物、カラーの物も沢山出てきて、見ているだけで思わず微笑んでしまう、楽しくなる物がいっぱい有ります。

是非文具店や雑貨店の店頭で実物をご覧ください。

これら「おもしろゼムクリップ」は従来の ”ゼムクリップは事務用” という概念から出て、”ギフト”に使われる事も多くなりました。

ミドリの「D-clips」などは贈り物に買って行かれる方が多いです。

 

使いみち色々

ゼムクリップはふつう紙を挟むのに使いますが、そのほかにもちょっと工夫するだけで、使いみちは色々広がります。

画像が無いので分り難いかも知れませんが、ラジオペンチなどを使って曲げると色々な使い方が出来ます。

取れてしまったファスナーの引手の代用にマスキングテープや粘着テープの端の目印に

お菓子など、開封した袋止めに

ジャンボサイズのゼムクリップの端をラジオペンチで直角に曲げてスマホスタンドに

ラジオペンチでミニハンガー形にして、小物掛けに

ゼムクリップの端を直角に折り曲げて、レターオープナーに

 

などなど、この他にも工夫すると色々な使い方が出来ます。

ゼムクリップって、あの小さいカラダ(?)で、なかなか可能性大ですね。

 

赤色のゼムクリップのサイン

ご存じの方もいらっしゃると思いますが、東京銀座の伊東屋さん、そう世界一の文具店です。

その銀座本店の店頭にはシンボルマークの赤色のクリップがサインとして掲げられています。

 

文具には色々な物が有りますが、その伊東屋さんのサインに ” ペン” では無く”赤色のゼムクリップ” を掲げているのは何かとても親しみやすいし、遠くから見ても” 文具店 ” だというのが直ぐ分かります。

デザインもとても素晴らしいし、イキなサイン・看板だと思います。

伊東屋さんのシンボルマークとして誕生し、サインとして掲げられたのは1987年で、その年の東京都屋外看板コンクールで最優秀知事賞、日本デザイン協会の最優秀賞も受賞したそうです。

因みにサイズは縦2,5メートル、横幅は0,7メートル有るそうです。

また、そのデザインは伊東屋さんの社員さんの作品だとか。

その社員さん、自社のサインをデザインし、それがああいう形で店頭に掲げられているというのは、物凄く嬉しいでしょうね。

 

ゼムクリップ、ちっちゃい文房具ですがなかなかの優れモノです。

終わり

最後までお読みいただき、有難うございました。

 こんにちは、文房具屋のおやじ ノボタンこと、山路 昇です。

 生家は和歌山市の商店街の文房具店。 そこの三男として生まれ、育ちました。
  団塊の世代です。
 
 物心がついた頃、周りは文房具に囲まれていました。

 大学を出て東京で5年間レストランの会社でサラリーマン生活を経た後、和歌山に戻り、色々な経験を経て、現在も百貨店の文具売り場で日々お客様と接しています。
 
 この46年間、文具の仕事に携わってきた知識と経験を通して見た色々な事、文具の紹介などを書き連ねて行こうと思っています。

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